「最後の旅」を
いっしょにしてくれる人を
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Special Movie特別映像

  • 公式PVコンテスト 最優秀賞

  • 公式PVコンテスト 特別賞

Storyあらすじ

運命はすでに
決まっている。
だからエミルは
旅に出ることに決めた。

「若年性アルツハイマーと宣告された男性、26歳。人生最後の旅の道連れ募集」。エミルは病院と周りの同情から逃れるため、旅に出ることにした。長くても余命2年。同行者を掲示板で募集したところ、返信が届いた。「高速道路の三番出口で待ち合わせしよう。こちらは、つばの広い黒い帽子にゴールドのサンダルに赤いリュック。どう?」。現れたのはジョアンヌと名乗る小柄な若い女性。自分のことは何も語らない。2人はとりあえず、ピレネー山脈に向けキャンピングカーで出発することにした。それは、驚くほど美しい旅の始まりだった——。
爽やかな筆致で描く、命と愛、生きる喜びについての感動大長編。

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ReviewsReviews主な登場人物

  • 自分のことを何も話さず、
    決して感情を見せない
    同行者。

    Jeanne

    • 年齢:29歳
    • 出身:サン=シュリアック(フランス)
    • 仕事:元・小学校の管理人

    掲示板に投稿された募集から、エミルの「最後の旅」に同行することに。過去を語らず、エミルに対しても深く事情を聞こうとしない無口な性格。一方で、小柄な体格とは予想外に、二十キロのリュックを背負って数キロ歩けるというエネルギッシュな面も。ベジタリアンで瞑想が好き。エミルとの旅を通して、徐々に感情を取り戻していく。

  • 余命2年の宣告を受け、
    ひとりで死ぬための
    旅に出る若者。

    Émile

    • 年齢:26歳
    • 出身:ロアンヌ(フランス)
    • 仕事:ホテル予約サイトを媒介する会社

    若年性アルツハイマー(だんだんと記憶を失い、もとに戻ることはない神経変性疾患)と診断される。臨床試験で病院に拘束されながらじわじわと死に向かうこと、そんな自分を家族や友人に見せることを嫌い、同行者を募り「最後の旅」に出ることを決意。ジョアンヌと共に旅をしていく中で、過去と向き合い、新たな世界と出逢っていく。

    Recommend著名人コメント

    • 致命的な心の傷を、人はいかにのりこえうるか?
      ささやくような美しい声で、答えてくれる物語。

      川上弘美(作家)

    • 旅をするとき、人は同時に、
      命を見つめているのではないか。

      西加奈子(作家)

    • この“旅”の体験と記憶は、いつまでも失われない。
      自分もいつかは“最高の旅“を誰かとしてみたい。
      人生に終わりはないのだ。

      小島秀夫(ゲームクリエイター)

    Reviews書評

    • 「どのように死んでいくか」ではなく、「どのように生き切るか」を、切なくも爽やかに描き切った長編小説である。

      瀧井朝世

    • 最後の章と、それに続くエピローグを、何度も何度も読み返した。そのたびに目頭が熱くなった。著者が書きたかったのはこれなのだと思った。

      大矢博子

    • 穏やかな生活は、病気の進行によって妨げられても二人は諦めない。「死」に向かって走り続けること、その過程が「生きる」ことだから。

      東えりか

    • 旅は終わる。最後は死だ。それは避けようがない。その死と別れと向き合うには、一年間の旅と、二人で見た景色、人々との出会いが必要だった。

      池澤春菜

    • パウロ・コエーリョの『アルケミスト』がよく引用されるが、西洋人の好むスピリチュアル性よりも、日本人の私はむしろ東洋的なものを思った。

      温水ゆかり

    • 読んでいるうちに、知らず知らず、呼吸がふかくなっていく感じ。そう、私たちもまた、エミルとジョアンヌとともに、旅をしているかのようなのだ。

      吉田伸子

    • 人生で出会ういくつものことが凝縮されたようなこの旅に、きっと多くの人が自分の過去や未来を重ねずにいられないのではないだろうか。

      高頭佐和子

    • 上下巻合わせて八百ページをこえるというのに、ひとときも退屈を感じることはなかった。
      むしろ追いつくのに精一杯だったと思う。

      青戸しの

    • ジョアンヌは思い惑い、混乱しながらも、エミルの最期の時を迎える。その時下した決断は大きな感動をもたらす。最後の一行まで愛しい物語だった。

      内藤麻里子

    • フランスの地図を片手にふたりの旅路を追いかけ、調べながら読み進めていくと、その圧倒的な景観に何度も息をのむだろう。

      藤田香織

    • 人生は始まりから最期まで途切れることがないけど、自分で人生の節目をつけられるなら、旅はその節目になっていく。

      中江有里

    • 誰もが終わることに対する恐怖を抱くものですが、日没までの空の美しさ、そしてその後にやってくる日の出を、この物語は見せてくれるのでした。

      酒井順子

    • まずは記憶のデータベースを豊かなものにするために、「今このとき」を楽しく過ごすこと、そのことを大切にすればいい。

      吉田大介

    • 瀧井朝世

    • 大矢博子

    • 東えりか

    • 池澤春菜

    • 温水ゆかり

    • 吉田伸子

    • 高頭佐和子

    • 青戸しの

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    • 中江有里

    • 酒井順子

    • 吉田大介

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    Comment書店員コメント

    • 出だしから心掴まれ、早く早くとのめり込んだ。

      紀伊國屋書店武蔵小杉店鶴見真緒

    • 何度も読み返したい、生命の煌めきに包まれる、奇跡の傑作!

      紀伊國屋書店福岡本店宗岡敦子

    • いま、読むべき作品。読まなければわからない感情がある。

      宮脇書店ゆめモール下関店吉井めぐみ

    • 今を生きる2人の姿に心震えた。忘れられない読書時間に。

      未来屋書店大日店石坂華月

    • 遠いフランスからやってきた、エミルとジョアンヌのこれまでとこれからの旅をぜひ一緒に歩んでもらいたい。

      くまざわ書店新潟亀田店今井美樹

    • この物語があなたの背中をそっと押してくれるかもしれない。

      星野書店須藤紀子

    • ラスト3ページの奇跡、ずっとこらえていた涙が一気に溢れた。

      ジュンク堂書店郡山店郡司めぐみ

    • 道は一つしか選べなくても、どこまでも自由でいて良いのだ。

      蔦屋書店熊本三年坂迫 彩子

    • 人生になすすべもなく立ちすくむ時がきたら、この本を持って旅に出たい。

      マルサン書店サントムーン店原田里子

    • どんな瞬間もあきらめる必要なんかないと思わせてくれる作品。

      BOOKSなかだイオンかほく店熊田明浩

    • 読後、世界は前よりも美しくそこにある。そんな一冊。

      フタバ図書商品部萩原健太

    • この物語を愛と呼ぶなら、私は今まで愛というものを知らなかった。

      くまざわ書店守口店山中津加紗

    • 一緒に忘れられない旅に出よう!そして2人の奇跡を見届けよう!

      丸善津田沼店安井理絵

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    Book書籍情報

    • 上巻

    • 下巻

    • 本体2,310(税込)
    • 2025年9月18日 発売

    Profile著者情報

    著:
    メリッサ・ダ・コスタ
    Mélissa Da Costa

    1990年生まれ。作家。2019年に『空、はてしない青』でデビューし、瞬く間にミリオンセラーを記録。2023年と2024年にはフランスで最も売れた作家となった。他の著書に『Les lendemains』『Les femmes du bout du monde』『Tenir debout』などがある(いずれも未邦訳、講談社から刊行予定)。

    親愛なる読者の皆様へ

    『Tout le bleu du ciel』を執筆したとき、この物語がこれほど多くの国境を越えていくとは想像もしていませんでした。生と、限りある命、そして光について語りたいという、私自身の内なる思いから生まれたこの小説が、今日、世界中の読者の皆様の心に届いていることは、胸に迫るものがあります…。 この本は私にとって、ひとつの呼吸であり、人間的な安らぎの場所であり、弱さに直面したときに差し伸べられる手のような存在です。その本が間もなく日本で出版されることを、大変光栄に思います! 日本は、その感性、日常の中にある詩情、そして自然との関わり方において、私が敬愛してやまない国です。 この本を日本の読者の皆様にお届けします。皆様が、エミールとジョアンヌの姿に、ご自身の生と死への眼差しと響き合う何かを、見つけてくださることを願っています。そして願わくは、この物語の中に、少しでも安らぎや開かれた展望を、あるいはただ、人生の根源的な問いを前にして独りではないという感覚を、見出していただけますように…。 また近いうちにお会いしましょう!

    訳:
    山本知子
    Mélissa Da Costa

    フランス語翻訳家。フィクションの訳書に『貧困の発明』「パリ警視庁迷宮捜査班」シリーズ(以上、早川書房)、『星々の蝶』『グラフィック版 ソフィーの世界(上下)』(以上、NHK出版)、「タラ・ダンカン」シリーズ(KADOKAWA/メディアファクトリー)などがある。ピケティやマクロンの著作をはじめ、ノンフィクションも多数手がけている。